パレタイズ

パレタイズ

パレタイズロボットとは?

パレタイズロボットは、製品や荷物をパレットに自動で積み付ける産業用ロボットであり、物流や製造現場の効率化に大きく貢献します。
この「パレタイズ」は、食品、飲料、小売、化学、プラスチック、製薬など、さまざまな業界の生産ラインにおいて、最終工程で広く活用されています。

パレタイズロボット


パレタイズの課題と解決策

1. 人材不足への対応

パレタイズに限らず、多くの業界で共通する課題は、安定した人材の確保が難しいことです。こうした状況で、パレタイズロボットは非常に有効な選択肢となります。川崎重工のロボットは幅広い可搬重量に対応しており、現場スタッフが他の業務に集中できるようサポートします。人手では長時間の対応が難しい重量物も、ロボットなら安全かつ効率的に処理できます。

2. パレタイズ特有の課題と対応

SKUやサイズ、重量が異なる製品を一定のサイクルタイムで正確に処理する必要があります。そのためには、柔軟なパレットパターンの設計や製品に応じたツールの切り替え対応力が不可欠で、これらはプロジェクト成功の鍵を握る重要な要素です。さらに、対象製品は箱、袋、ケース、ボトル、カートン、ペール缶、樽など多種多様で、形状・素材・サイズ・重量もさまざまです。川崎重工のパレタイズロボットは、高速動作とエンドエフェクタ(把持具)、センサー、ビジョンシステムなどの高度な周辺機器との連携により、こうした多様な製品にも柔軟に対応します。また、「操作が難しそう」「専門知識がないと扱えないのでは」といった不安に対しても、操作性に優れた設計で現場スタッフでも扱いやすく、こうした心理的ハードルを払拭できます。




川崎重工のパレタイズロボットは、高速動作・高可搬・省スペース設計により、物流現場の自動化を力強くサポートします。

  • 高速動作で作業効率を向上
    たとえば「CP180L」モデルでは、130kgの可搬質量で毎時2,050サイクルの高速動作が可能です。
    物流工程のスピードアップに大きく貢献します。
  • 幅広い可搬質量に対応
    80kgから最大700kgまで対応可能なラインアップを取り揃えており、さまざまなパレタイズ作業に柔軟に対応できます。
  • 広い動作範囲
    左右1,800mm、前後1,600mm、上下2,200mmの積み付け範囲に対応。
    多様なパレット配置にも柔軟に対応でき、レイアウトの自由度が高まります。
  • 省スペース設計
    コンパクトなアーム構造により、限られたスペースにも設置しやすく、工場内のレイアウト効率を向上させます。

大きさ・重さのある袋状荷物(造園用資材)のパレタイズ

オープンアーキテクチャと最先端技術を採用したカワサキのパレタイズロボットシリーズは、生産ラインの最終工程に最適です。80kgから700kgまでの幅広い可搬質量と高速動作を実現し、効率性と処理能力の向上に貢献します。

パレタイズロボットの処理能⼒

川崎重工のパレタイズロボットは、1箱または1袋ずつのパレタイズ作業において、通常毎時約1,200個の処理能力を発揮します(※ロボット機種により異なります)。さらに、条件によっては最大毎時1,800個の処理も可能です。また、ロボットが一度に複数の箱や袋を同時にハンドリングする場合(例:段ボール箱1段全体のパレタイズなど)、処理能力はさらに向上し、より高効率な作業を実現します。

CPシリーズはリーチが長く、最⼤6パレット、毎時1800個の処理能⼒があります。

RDロボットは設置⾯積が⼩さく、2〜3パレット、毎時800個の処理能⼒があります。

  • 上記記載の処理能⼒は⽬安であり、ロボットの機種、搬送対象の形状・重量、搬送条件、周辺設備の構成などにより異なります。
  • 上記記載の最⼤処理能⼒は、最適な条件下での参考値です。実際の導入に際しては、個別の仕様検討が必要となります。
  • パレットの高さが標準の2.2m以上の場合は、CPシリーズのロボットを推奨します。

パレタイズできる製品

川崎重⼯のパレタイズロボットは、段ボール箱、袋、ドラム缶など、さまざまな形状・サイズの製品に対応し、パレタイズ作業を⾃動化します。
複数個の同時ハンドリングや、異なる種類の製品の混載パレタイズも可能で、柔軟かつ効率的な物流⼯程を実現します。

川崎重工のパレタイズロボットは、高い信頼性を誇るハードウェアに加え、業界でも稀な柔軟性の高いソフトウェア構成を備えています。

製品ごとの積み付けパターンや設定を自由にカスタマイズできるため、単一製品はもちろん、複数種類の製品を組み合わせたパレタイズにも対応可能。交互積みや縦積み、製品サイズ・形状に応じた混載など、現場の運用に合わせた積み方を柔軟に設計できます。

さらに、AIを活用した高度なパレタイズにも対応。川崎重工が連携する豊富な技術パートナーとの統合により、シンプルな構成から複雑なシステムまで、幅広いニーズに応えるソリューションを提供しています。

よくある10の質問にお答えします

ロボットは1時間に何個の製品をパレタイズできますか?

1箱または1袋ずつパレタイズする場合の通常の処理能力は毎時約1200個(ロボット機種により異る)ですが、毎時1800個まで処理できる場合もあります。ロボットが一度に複数の箱や袋を同時に処理する場合は(段ボール箱1段全体をパレタイズなど)、処理能力はさらに高くなります。

パレタイズにはどのようなツールが必要ですか?

処理する製品によって異なりますが、最も一般的なものは以下の通りです。
・ 箱用の真空パッド
・ 袋用のフォーク式グリッパー
真空パッドは市販されていますが、フォーク式グリッパーは通常、特注となります。

パレタイズロボットは複数の製品に対応できますか?

はい。ロボットは、ほぼ無数の種類の製品に対応できますが、製品が大幅に異なる場合は、ツールの変更が必要になる場合があります。

どのような製品をパレタイズできますか?

ほとんどの製品でパレタイズが可能です。ただし、製品に合わせてツールを調整する必要があります。対応可能な例としては、箱、袋、缶、木材、ケーブルリール、オープンカートンなどがあります。

適用に応じたロボットはどのように選べばよいですか?

カワサキロボットはすべてパレタイズ適用として使用できますが、RDシリーズとCPシリーズは高速動作に対応し、パレタイズをより容易にする機能を備えています

  • CPシリーズ:リーチが長く、最大6パレット、毎時1,800個の処理能力があります。
  • RDシリーズ:設置面積が小さく、2~3パレット、毎時800個の処理能力があります。
  • パレットの高さが標準の2.2m以上の場合は、CPシリーズを推奨します。
パレタイズにおける特異点問題はどのように対処していますか?

CPシリーズとRDシリーズのロボットは、それぞれ4軸と5軸のため、特異点には到達しません

一方、その他の6軸ロボットについては、ロボットを直線動作させて特異点を通過させる「PALMODE」という無料のパレタイズ機能を提供しています。

パレタイズ用のティーチング用ソフトはありますか?

はい、すぐに使用できるパレタイズのサンプルプログラムを無料で提供しています。

さらに、お客様の用途に合わせたカスタマイズも可能です。
基本的な操作はシンプルで、パレタイズパターンを入力し、積載位置と荷下ろし位置を教示するだけで設定が完了します。

パレタイズロボットを走行装置上に設置することはできますか?

はい。 当社のロボットは全機種とも走行装置上で使用できます。

パレタイズでサイクルタイムを改善するにはどうすればよいですか?

パレタイズでサイクルタイムを改善するには、次の2点が効果的です。

  1. コンベアとパレットの距離を短くすることで、搬送時間を減らす。
  2. 高速動作ツールを使用することで、パレタイズ動作の遅延を最小限にする。
パレットが空/満載の場合はどのようにすればよいですか?

複数の解決策がありますが、最も一般的な方法は以下の通りです。
・フォークリフト作業者が満載パレットを取り除く間も、ロボットが作業を継続できるように、パレットを2個使用します。システムの待ち時間がなくなり、ロボットをほぼアイドル無しで稼働できます。
・パレット供給コンベアを使用して、自動的に満載パレットを搬出し、空パレットを搬入させます。

人手不足の課題解決や自動化を目指すお客様、川崎重工のパレタイズロボットを是非ご検討ください。