K-VStereo(3次元ビジョン)

K-Vstereoは独自のアルゴリズムにより高速な3D認識を実現したビジョンシステムです。
不定形物がばら積みされた状態でも、作業対象物を識別することができます。
段ボール箱などの積付け・積み下ろし工程では、作業対象物の情報を事前登録することなく対象物を自動で識別することができます。

3Dビジョンとは?

3Dビジョンは、奥行きや高さを含めた立体的な情報を認識できるため、複雑な作業に対応します。バラ積みされた部品や傾いた製品の位置を正確に把握し、最適な掴み位置を計算します。これにより、ランダムに積まれたケースや複雑な形状のワークも自動でピッキングでき、デパレタイズや障害物回避など高度な動作が可能です。

物体認識形状・奥行・ばら積み認識
位置補正XYZ座標・傾き補正
ピッキングばら積みピッキング
ロボット連携複雑な動作・障害物回避

3Dビジョンでできること ~物体認識/位置補正・ガイド機能~

  • X, Y, Z座標と傾き情報を補正可能
  • 高さのばらつきや傾斜のあるワークの位置決め
  • バラ積みピッキング時の最適な掴み位置の選択
  • 奥行き情報を取得し、立体的な形状認識が可能
  • バラ積み部品の認識(ピッキング用途)
  • 複雑な形状や重なり合ったワークの識別

ピッキング/デパレタイズでの活用

  • バラ積みワークのピッキング(ランダムな配置でも対応)
  • 箱や袋物のデパレタイズ(積み上げられた状態から取り出し)
  • ハンドリング時の障害物回避

川崎重工の3次元ビジョンシステムの構成

導入事例

K-VStereoによるデバンニング自動化

川崎重工の3次元AIビジョンシステム「K-VStereo」は、混載コンテナ内のケースを高精度に認識し、位置・姿勢を把握することで、従来困難だったデバンニング作業を自動化します。K-VStereoは、ケースの形状や傾きを3DカメラとAIで解析し、最適なピック位置をリアルタイムで算出するため、斜めに積まれたケースやサイズが異なる荷物にも柔軟に対応可能です。
この技術は、自走式デバンニングロボット「Vambo」に採用され、最大30kgのケースを1時間に最大600個処理する高効率な荷降ろしを実現しました。Vamboは、RS080NロボットとAGVを組み合わせたシステムで、K-VStereoの認識データを活用し、狭いコンテナ内でも安全かつ確実なピッキングを行います。さらに、プログラミング不要の簡単操作で稼働でき、現場の負担を大幅に軽減します。