導入事例:大きさ・重さのある袋状荷物(造園用資材)のパレタイズ

Kawasakirobotics_palletizing

工場における生産ラインでは、最終工程の自動化が遅れているところが多くあります。今回ご紹介するお客様は、ガーデニング用に観葉植物や庭の土を覆うチップ材(マルチング)を詰めた重く大きい袋を人手でパレタイズ(荷物をパレットに積み付ける作業)していました。柔らかく不定形な袋を荷崩れしないようにパレットに高く積み上げるのは難しい作業です。自動化以前、作業者は長時間の繰返し単純労働を強いられていました。

その問題を解決する自動パレタイズシステムを実現したのは、米国デンバーを拠点とするカワサキロボットの認定SIer (システム・インテグレーター)のNOVA Automation社(以下NOVA社)です。川崎重工のロボットを使用して、不定形で重い袋を荷崩れしないようパレタイズする作業の自動化に着手しました。自動パレタイズシステムを導入した結果、重労働を強いられてきた作業者をより良い環境の工程に再配置することができまた労働力不足のなか、安定的で信頼性の高いパレタイジング工程を実現することができました。

パレタイズをしているCPロボット

導入課題

  • パレット上での荷崩れ防止
  • パレタイズ能力の安定化
  • 作業者をより良い作業環境に再配置

運送費を抑えるため、製品の入った袋を高さ2.4mにパレタイズしてトラックに積載しなければなりません。そのため作業員は、2.4mの手積みボックスの上から袋をパレット上に落下させ積み上げます。不定形の袋を高い場所から落下させるため、常に規則正しいパターンに荷積みすることができませんでした。

「パレタイジングの自動化は、決して新しいものではありません。ただ以前はロボットにとって不定形な袋を運ぶのは困難な適用でしたが、技術が進化し、ロボットにとって理想的な適用となりました。」と語るのはNOVA社の技術担当取締役のボイト・カルパラ氏です。

造園用土壌の重く大きい袋のパレタイズは、作業者にとって重労働です。8時間の長時間労働であり、疲労すると怪我のリスクも高まります。その結果、パレタイズ能率が下がり、生産工程に待機時間が生じてしまいます。また、単純作業のため人材の安定的な確保も困難です。

NOVA社のシステムを使用しているエンドユーザーの一つ、Florida Wood Recycling (FWR社)のハービー・シュナイダー社長は、「一日8,000~9,000袋の積込み作業は重労働なので、作業員の確保が困難でした」と振り返ります。

ソリューション

  • 最終工程のパレタイズを完全自動化
  • カワサキロボット「CP300L」とNOVA社の「自動パレタイズ積載ボックス」を使用したシステムの導入

この問題を解決するため、NOVA社はFWR社の工場に全自動パレタイズセルを設置しました。川崎重工のパレタイズロボット「CP300L」を使用して、人手で行っていた袋の積込み作業を自動化しました。

まず、定量供給機と充填・封入機が、一定量の製品を袋の中に充填します。 充填後、袋は熱風で密封され、コンベアに積載されます。 製品調整コンベアが袋の形状を平らにして積み重ねやすくした後、供給コンベアでCP300L ロボットの前まで運びます。次にロボットがコンベア上の袋をピックし、NOVA社の自動パレタイズ積載ボックス(特許申請中)に順次積み込みます。1.2mの高さまでパレタイズした後、ボックスがさらに1.2m上昇し、ロボットはプログラムされたパターンに従ってさらに袋をパレットに積み上げていきます。全て積み終わるとボックスが開き、2.4mの高さの荷崩れのない商品積載パレットが出来上がります。最後にフィルムでラッピングされ、トラックへ積み込まれます。

CPシリーズパレタイズロボットは、様々な業界の最終工程や物流現場で使用され、高い生産性を発揮しています。中でも、クラス最速を誇るカワサキロボットCP300Lは剛性と信頼性を有し、FWR社の適用に最適なロボットです。多くの実績による信頼性も相まって、NOVA社はカワサキロボットを使用し続けています。

NOVA社のCEO、ポール・ウェーグマン氏は、「我々は単なるロボットのサプライヤーではなく、パートナーを求めています。川崎重工は当社が望むパートナーであり、強い協力関係を築いてきました。広範な製品ラインナップと信頼できるサポートとサービスがあり、これ以上望むパートナーはないでしょう」と語っています。

結果

  • CP300Lロボットは1日18時間稼働、毎分平均18袋、最大22袋の処理量を達成
  • 削減した作業員は工場内の他部署に再配置
  • 自動パレタイズ積載ボックスは荷崩れがなく、パレタイズ段数も増加

現在、FWR社には自動パレタイズが1ライン、手作業が2ラインあります。最初の自動パレタイズシステムが成功したため、年末までにもう1ラインの自動化を計画しています。

FWR社に導入したカワサキロボットCP300Lは、毎日9時間稼働していますが、春の繁忙期には最長18時間稼働します。毎分平均18袋、最大22袋のパレタイズは作業員2名分とほぼ同じです。

自動化する前は、作業者2人が単純繰返しの重労働を強いられてきました。現在、その作業者は作業環境の良い別工程に再配置され、働いています。ロボットは信頼性が高く、残業代は不要です。作業員の欠勤で生産ラインが止まることはなくなりました。

「自動化以前は機械が故障して生産ラインが停止している間も、作業員に時給を支払う必要がありましたが、今はその必要はありません」とFWR社のシュナイダー氏は語ります。

造園業の最終工程でのロボットパレタイズシステムでは、NOVA社は25年以上の導入実績があります。FWR社でのこの自動システムはその一例にすぎません。

「造園業での自動化は以前からありますが、土壌およびマルチ出荷の最終工程での自動化は新しい概念です。技術の進化により、ロボットはパレタイズの理想的な適用分野となっています。」とNOVAのエンジニアリング担当取締役ボイト・カルパラ氏は語ります。

カワサキロボットについて

川崎重工はロボット製造・販売に50年以上の歴史があり、27万台以上のロボットを世界中に納入した実績があります。産業用ロボットと自動システムの大手メーカーとして、幅広い適用分野や産業分野に精通しています。高品質と高性能を誇るカワサキロボットは、広範な適用や顧客サポートを通じてお客様に高い付加価値を提供いたします。

-導入ロボット

モデル名:
 CP300L
特長
 業界最速の処理能力を誇り、
食品、薬品、印刷物など様々な業界の多様なニーズや多品種少量化の生産に対応します。
可搬重量:
 300㎏
軸数:
 4軸
繰り返し精度:
 ±0.5mm