アーク溶接は、電気アークによって発生する熱を利用して金属同士を接合する溶接法です。MIG(ガス金属アーク溶接)、TIG(ガス・タングステン・アーク溶接)、PAW(プラズマ・アーク溶接)など、さまざまな技術があり、自動車産業や建設、産業機器製造など、金属を扱うあらゆる分野で広く活用されています。

アーク溶接ロボット

近年、大きな課題となっているのが熟練溶接工の不足です。米国溶接協会(AWS)によると、インフラ、エネルギー、自動車、建設といった幅広い産業分野での需要拡大に対応するため、2028年までに新たに33万人の溶接技術者が必要になると予測されています。2024年から2028年の間だけでも、毎年平均8万2,500人の新たな溶接工が求められる状況です。

さらに、材料費の高騰や変動、サプライチェーンの混乱、特注品や多品種生産への柔軟な対応など、生産現場は多くの課題に直面しています。コストを抑えつつ利益率を確保するには、自動化や先進的な製造技術の導入が欠かせません。しかし、それらを実現するには相応の時間、投資、教育が必要となり、容易ではありません。

川崎重工は、1960年代から溶接ロボットの技術開発に取り組み、長年にわたる技術革新と品質向上を通じて、お客様がアーク溶接を導入しやすい環境を整えてきました。これにより、労働力不足や多様化するニーズ、変化する市場環境に柔軟に対応する支援を行っています。

高品質な溶接性能と豊富な標準機能

主要溶接電源との高い互換性に加え、スタートセンシング、タッチセンシング、アダプティブ・フィルなどの重要機能を標準搭載。複雑形状や多様な継手にも対応しやすいロボット構成が強みです。

SIerとの連携による高度な自動化提案力と柔軟なシステム構築性

さらに、当社の大きな強みはSIer(システムインテグレーター)パートナーとの技術連携です。アーク溶接に特化した優秀なSIerに高度な技術支援を行うことで、導入時の障壁を取り除いています。特定の技術に縛られない柔軟な姿勢と豊富なソフトウェア群により、継手形状をリアルタイムで追従するアダプティブ・レーザービジョンや、溶接後の検査機能など、さまざまな技術を組み合わせた提案が可能です。これらの高度な自動化技術とSIerパートナーとの連携により、高品質で高生産性なアーク溶接システムの構築を実現しています。

導入事例

導入事例:KHファシリテック株式会社

大型鋼材のアーク溶接と切削加工(KHファシリテック株式会社)

20年以上にわたる信頼性の高いロボット溶接(Kawasaki Motors Manufacturing Corp. U.S.A.)

鉱山機械 フライトコンベア搬送&溶接適用設計部主任技師

中国国内初!鉱山機械のセンタートラフ製造においてフルオートメーション化を実現(山東鉱機集団股分有限公司)

サポート&トレーニング01

川崎重工は単なるハードウェアの提供に留まりません。

  • 高い生産性を誇るロボット
  • オープンなアーキテクチャで柔軟なカスタマイズ
  • 技術に縛られない設計思想

単なる保守ではなく、ロボットの一生「導入 → 稼働 → 整備 → 更新」までをフルカバーする総合サポート体制を整えています。さらに、全国サービス拠点・24時間ヘルプデスクなど「いつでも頼れる体制」が整っており、導入後も安心して運用し続けられます。

トーチをロボットに取り付ける際、ショックセンサーやクラッチを使用すべきでしょうか?
  • ロボットには、固定物との衝突時に過大なトルクから保護する衝突検知ソフトウェアが搭載されています。
  • 衝突検知はティーチングスピードではうまく機能しますが、高速衝突ではトーチバレルを変形させる可能性があります。衝撃センサーは、衝突時にトーチバレルをたわませ、変形のリスクを低減します。
ロボット・アーク溶接アプリケーションにはどのようなセンサーが使用されていますか?

ロボット・アーク溶接システムには、さまざまなセンサーが使用されています。これらのセンサーには、プロセスに関連したもの(アーク電圧センサー、ガス・モニタリングなど)と、幾何学的なもの(シーム追跡用ビジョン・システムなど)があります。

ロボット溶接プロセスを正確かつ適応的に制御するには、どうすればよいですか?

正確で適応性のある制御を実現するには、センサー・フィードバックを統合し、溶接パラメーターをリアルタイムで調整し、ロボットの動きを最適化する必要があります。

溶接にロボットを使用するメリットは何ですか?

ロボット溶接は、生産性の向上、安定した品質、人件費の削減、危険な環境での作業能力を提供します。

ロボット溶接のサイクルタイムを最適化するには?
  • サイクルタイムの最適化には、効率的な経路計画、ロボットの動作の最小化、非生産的時間の短縮(アークスタート遅延など)が必要です。
  • カワサキは、シンプルで使いやすいプログラミングを実現しました。
溶接ロボットの安全対策は?

安全対策としては、適切なガード、緊急停止ボタン、リスクアセスメント、オペレータのトレーニングなどがあります。

ロボットによる溶接シームの追跡はどのようにすればよいですか?
  • ビジョンシステムとセンサーは、溶接シームを正確に追跡することができます。
  • サーボロボット、アビコール・ベンゼル、ウェングロー・レーザー・トラッキングなどがあります。
ロボット溶接の一般的な課題は何ですか?

複雑な接合形状の取り扱い、溶接部の歪みの管理、移動速度の最適化、材料のばらつきへの対応などが課題です。

ロボット・アーク溶接に期待される将来のトレンドは?
  • AIによるパス・プランニング。
  • より安価なレーザー溶接システム。