電子部品企業の、「うちの工場にロボット導入は無理・・・」という一言がきっかけで生まれたduAro。
人共存型双腕ロボットduAroは、 これまで自動化が困難であった領域の自動化を可能とし、 電機電子業界に生産革命をもたらします。
そのコンセプト・特長や、電機電子業界に適した最新ロボットシステムをご紹介します。
duAroとは
2本の腕を使い、人と同じ空間で共に作業する事が可能な双腕スカラロボットです。
人一人分の設置スペースで作業でき、安全柵は不要。既存ラインはそのままでのロボット導入を可能にしました。
こんな方にお勧め
duAroは、これまで自動化を困難としてきた、以下のような課題をお持ちの方に貢献します。
- 頻繁な生産品種変更や、多品種生産にも対応したい。
- ワークの位置決めや押さえに使う治具の設置をできるだけ減らしたい。
- ロボットの設置作業を簡単に行いたい。
- ロボット用言語などの専門知識がなくても導入したい。
duAroの特長
人一人分のコンパクトな設置スペースで作業でき、コントローラを内蔵したキャスター付きの台車により、簡単に移動・設置が可能です。
また、アーム部分に柔らかな表面素材を使っている他、万が一動作中に人がぶつかっても衝突を検知して停止し、安全性にも配慮しています。
ダイレクトティーチングや、タブレット端末での操作・教示ができるため、ロボットを使用したことがない方でも安心な直感的な操作ができます。
duAro1と、垂直方向動作範囲が広いduAro2をラインアップとして取り揃えております。
duAroの概要はこちら
⇒双腕スカラロボット「duAro」
duAro1
「人共存型」をコンセプトに登場した双腕スカラロボットの第一号です。
duAro2
duAro1に比べ、深さを必要とする作業や重量のある作業を実現可能です。
duAroが実現する電機電子業界に適したロボットシステム
2本の腕を使い、人と同じ空間で共に作業する事が可能な双腕スカラロボットです。
人一人分の設置スペースで作業でき、安全柵は不要。既存ラインはそのままでのロボット導入を可能にしました。
基板の組立工程
当社が自動化ソリューションとしてお届けしてきた適用の一覧です。
番号付の情報をクリックすると該当するYouTube動画をご覧いただけます。★は下部に詳細を掲載しております。
電子部品組立ての事例紹介
双腕ロボット duAroは様々な使い方が可能です。ここでは電子部品製造工程での適用の一部をビデオでご紹介します。
フレキシブルプリント配線板(FPC)の搬送・組付け
ハンドリングが難しいとされる、柔らかくて薄いワークを、duAroの”フリップ軸”を使うことで自由自在にハンドリング。
ワークの反転、トレイへの移載、治具への組付け等、繊細な組立を実現します。これにより、ロボット周辺機器の削減も可能となります。
▼関連動画▼
CPUの組立
ハンドリングが難しいとされる、柔らかくて薄いワークを、duAroの”フリップ軸”を使うことで自由自在にハンドリング。
ワークの反転、トレイへの移載、治具への組付け等、繊細な組立を実現します。これにより、ロボット周辺機器の削減も可能となります。
▼関連動画▼
異形部品の基板実装
多品種部品でも、品種変更コストを抑えて、部品実装の前段取りを自動化します。
専用機よりも低コストで、スカラロボット1台の場合よりもスピーディーに作業が可能です。安全柵が不要なので、スカラロボットや6軸ロボットよりも省スペースでの設置が可能です。
▼関連動画▼
ねじ締め組立
ロボット1台での複合作業で、専用機ではできないねじ締め組立を可能としました。
双腕の特長を活かし、高速かつ高精度の位置決めや、広い動作範囲でのマルチタスクを行います。
▼関連動画▼
システムパッケージのご紹介
カワサキでは、duAroの代表的な適用について、あらかじめ設計された周辺機器(ハード)とモジュール化されたプログラム(ソフト)をパッケージとして標準化し、お客様へ提供しています。
こちらでご紹介しているduAroの適用(※)は、システムパッケージとしてご利用可能です。
システムパッケージのメリット
[短期間導入]
あらかじめシステムが用意されていることで、細部のカスタマイズを行った場合も、導入までの期間を短縮できます。
[低コスト]
共通したシステムを使用することで、システム構築にかかるコストを削減できます。
[高品質]
周辺システムを、あらかじめ検証・評価することで、安定したシステム品質を提供します。
システムパッケージ対応適用例
- 異形部品の基板実装
- 基板ロード・アンロード
- FCTへの基板ロード・アンロード
- ねじ締め組立
その他、ゲートカット、箱詰め、コーティング、おにぎりの番重詰めや、弁当の蓋閉めも対応しています。
duAro(デュアロ)によるフレキシブルプリント配線板(FPC)の搬送・組付け
薄く柔らかな作業対象物でも、2本の腕でしっかり搬送、きっちり組付け
フレキシブルプリント配線板(FPC)とは、”可撓(かとう)性および絶縁性のあるポリエステルやポリイミドなどのフィルムの上に、導体パターンを形成したプリント配線板”(※)です。フィルムなので非常に薄く、持ち上げたときに形状が変わるため、ロボットがハンドリングする作業は難しいとされています。
(※)一般社団法人 日本電子回路工業会「2018 日本の電子回路産業」
duAroならFPCを始めとした柔らかく薄いワークの搬送や組付け作業を、ハンドを変えずに2本の腕で対応します。
duAroによるフレキシブルプリント配線板(FPC)の組立を動画でご覧ください。
ポイント①双腕による吸着ハンドで様々な対象物を搬送
ポイント②フリップ軸により自由自在にワークをハンドリング
●フリップ軸オプションとは
平面作業が得意なduAroにフリップ軸を追加することで、対象作業範囲が拡大し、斜め方向からワークにアクセスする、立体的な作業が容易に可能に。
フリップ軸をロボットコントローラで制御し、様々な角度や速度に変更できます。
例えば、こんな作業に適しています。
電機電子業界では・・・
・斜め方向からのねじ締め、塗布、半田付け作業
・両手協調動作での基板反転作業
製造・部品加工業界では・・・
・プレス機へロードする前のワーク反転作業
ポイント③トレイ・治具搬送まで行う多能工
CPUの組立
位置決め機構レスで複数品種に対応
CPU組立には、基板への部品の搬送、位置決め、ねじ締めなど複数の工程が存在し、多数のツールを使った作業が必要です。
人手による作業が多い中、世界で初めて双腕ロボット1台によるCPU組立全工程の自動化に成功しました。
duAroによるCPU組立を動画でご覧ください。
ポイント①ビジョンによる異なるワークの自動認識
ポイント②タッチセンシングによる位置認識
ポイント③多種ツール持ち替えながら周辺機器なしでワーク組立が可能な多能工
duAro(デュアロ)による異形部品の基板実装
多様な品種の部品実装も、1つのハンドでフレキシブルに対応
基板への部品実装工程は様々なサイズ・形状の部品を扱うため、自動化に必要な治具やハンドが多岐に渡ります。
duAroにカワサキ独自のハンドを組み合わせた本セルでは、多様な品種の部品にも1つのハンドで対応することができます。
また、協働ロボットのduAroには安全柵が不要のため、省スペースでの設置が可能です。
duAroによる電子部品整列から異形部品の基板実装を行う一連の工程を動画でご覧ください。
ポイント①当社独自技術により多品種少量生産に柔軟に対応
ポイント②安全柵が不要なので省スペース
スカラロボットや6軸ロボットでは必要となる安全柵は、人共存型のduAroでは不要。それにより、設置スペースの50%を削減。
ポイント③カワサキ独自の「さぐり動作」により、部品実装成功率99.7%を実現
duAro(デュアロ)によるねじ締め組立
多様なねじ締め組付け作業をduAroのシステムパッケージが実現
基板の位置決め、基板搬送、メモリ挿入、ねじ締めといった一連の工程を双腕スカラロボットのduAroが1台で自動化します。
人共存型のため安全柵が不要で、双腕ならではの広い作業領域が活かせるため、移載装置も必要ありません。
一連の工程をパッケージ化してご提供可能で、短期間の立ち上げも実現します。
duAroによるねじ締め組立を動画でご覧ください。
ポイント①多様なツールを持ち替えることで、複数の作業を1台で実施
ポイント②双腕による高速ねじ締め
ポイント③双腕を使った複合作業
duAroをもっと詳しく知りたい方へ - 当社ブランドサイト「XYZ」のご紹介
当社ブランドサイト「XYZ」では、duAroに関する特集をはじめ、ロボットを身近に感じて頂けるような情報を配信しています。ぜひ合わせてご覧ください。
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